こんにちは、ともひろです。
はじめに
これまでのタンパク質シリーズでは、「体をつくる材料」について一緒に見てきました。今回からは新しいテーマ、「体を動かすエネルギー」=炭水化物です。レースで力を出しきるための土台になる栄養なので、基本からじっくりいきましょう。
「炭水化物」と聞くと、ご飯やパンが思い浮かびますよね。でも、「それが体の中でどんな働きをしているのか?」と聞かれると、意外と説明しにくいかもしれません。今日は、その炭水化物がみなさんの体にとってどんな存在なのかを、基本から一緒に見ていきます。
この記事で分かること
- 炭水化物とは何か(3つの栄養素の中での役割)
- どんな食品に多いのか
- なぜ大切なのか(足りないとどうなるか)
- どれくらい必要か、の考え方
炭水化物ってなに? 体の「ガソリン」です
食べ物にふくまれる大事な栄養素を大きく分けると、「炭水化物・タンパク質・脂質」の3つになります。これを三大栄養素と呼びます。それぞれに役割があって、炭水化物のいちばんの役割は「エネルギー源」。つまり、体と脳を動かすための主なガソリンです。

タンパク質が「体をつくる材料」だったのに対して、炭水化物は「体を動かす燃料」。泳ぐのも、考えるのも、このガソリンがあってこそです。車にガソリンがないと走れないのと同じで、みなさんの体も、炭水化物が足りないと力を出しきれません。
どんな食品に多い?
炭水化物が多いのは、毎日の食卓でおなじみの食べ物ばかりです。

中心になるのは、ご飯・パン・めん(うどんやパスタ)といった主食です。さらに、いもや果物にも多くふくまれています。おにぎりやバナナが補食の定番なのも、エネルギー源としてすぐれているから。砂糖やおやつも炭水化物ですが、こちらはエネルギーが急いで欲しいとき向け。ふだんの土台は、やっぱり主食です。
なぜ大切? 切れると「ガス欠」になる
炭水化物が大切な理由は、シンプルです。足りなくなると、体がガス欠を起こすからです。

主食をしっかり食べていれば、ガソリンは満タン。力が出て、集中もできます。でも、朝ごはんを抜いたり、ダイエットのつもりで主食を減らしすぎたりすると、ガソリンが空っぽに。練習でバテやすくなったり、後半で力が出なかったり、ボーッとして集中できなかったりします。とくにみなさんのように毎日たくさん泳ぐ選手は、人より多くのガソリンを使うので、切らさないことがとても大事です。
どれくらい必要かは、体の大きさや練習量で変わります。むずかしく考えず、まずは「毎食、主食をしっかり」。練習がきつい日や量が多い日は、その分ガソリンも多く使うので、いつもより少し多めに、と覚えておけば十分です。
ちなみに、野菜などにふくまれる「食物繊維」も、実は炭水化物の仲間です。こちらはエネルギーというより、お腹の調子を整えるのに役立ちます。今は「炭水化物にはいろいろな顔がある」くらいに、ざっくり知っておけば大丈夫です。
よくある誤解「炭水化物は太るから減らす」
炭水化物の話をすると、「でも、炭水化物って太るんじゃ?」と聞かれることがあります。大人のダイエットでよく耳にしますよね。でも、ここはしっかり分けて考えたいところです。毎日たくさん練習する成長期のみなさんにとって、炭水化物は太る原因というより、動くための必要な燃料です。むしろ、減らしすぎるとガス欠でいい練習ができず、力もつきにくくなってしまいます。大人の減量法を、そのまま成長期の選手に当てはめないこと。これは、ぜひ覚えておいてほしい大事なポイントです。
あなたは、主食をしっかり食べていますか?
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に聞かせてください。
- 朝・昼・夜、主食(ご飯・パンなど)をしっかり食べていますか?
- 練習でバテやすい日と、そうでない日、食事に違いはありそうですか?
- 「これを食べると力が出やすい」と感じる主食はありますか?
みなさんの気づきが、他の選手にとっても、私にとっても学びになります。コメント欄で気軽に教えてください。
ここまで読んだら、次は自分の練習日に置きかえてみましょう。体重と今日の練習タイプを入れると、炭水化物をどれくらい意識すればよいか、身近な食品で見られます。
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このミニUIの数字は、食事や準備を考えるための目安です。体格、成長段階、体調、練習量、食物アレルギー、服薬、競技ルールによって合う形は変わります。気になることがある場合は、保護者、指導者、医師、管理栄養士に相談してください。
※このツールの数字は、食事を考えるための目安です。体格、成長段階、体調、練習量、食物アレルギーによって合う形は変わります。気になることがある場合は、保護者、指導者、医師、管理栄養士に相談してください。
今日からできる、小さな一歩
むずかしいことは抜きにして、まずはこの3つから。どれか1つでも、今日からできます。
- 朝、主食を抜かない。食べにくければ、バナナ1本やエネルギーゼリーで“ひと口”でもOK
- 練習がある日は、練習の前後におにぎりやバナナを足す
- 1時間を超えるような長めの練習や二部練では、途中で糖分の入ったスポーツドリンクやエネルギーゼリーで“継ぎ足し”してもいい
- 練習前は試しておく。たくさん甘いものを一気に入れるより、ふだんの練習で自分のお腹に合う量とタイミングを見つけておきましょう
この記事で分かったこと
- 炭水化物は、体と脳を動かす「主なエネルギー源(ガソリン)」
- 多いのはご飯・パン・めんなどの主食。いも・果物も仲間
- 足りないとガス欠=バテ・集中力の低下につながる
- まずは「毎食、主食をしっかり」。練習量が多い日は多めに
- 成長期の選手にとって炭水化物は“必要な燃料”。減らしすぎ注意
炭水化物は、特別なものではなく、毎日のご飯やパンそのもの。まずは「主食をしっかり」から。それが、強くなるための土台になります。
📍 このシリーズの現在地
炭水化物シリーズ(選手向け):L1 基礎【この記事】 → L2 しくみ → L3 摂り方の実践 → 大会シリーズ(大会前・大会当日)へ続きます。
次回予告
「炭水化物がエネルギー源」と分かったところで、次は「では、どうやってエネルギーに変わるの?」というしくみの話です。次回は「炭水化物はどうエネルギーになる?|消化とグリコーゲン」。体の中で何が起きているのか、一緒にのぞいてみましょう。
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参考文献・免責事項
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準」炭水化物の項
・文部科学省「日本食品標準成分表」
・国際スポーツ栄養学会(ISSN)ポジションスタンド/運動と炭水化物に関する知見
・本記事の実践例の根拠:スポーツ栄養学の専門教科書(炭水化物・糖質の章)より、エネルギー源とグリコーゲンの貯蔵(p.2〜3)、運動前後の糖質補給(p.8〜12)、朝食と肝グリコーゲン(p.19)
この情報は、一般的な栄養に関する知識に基づくものです。診断や治療を目的としたものではありません。体格・体調・種目によって必要な量は異なります。食物アレルギーや健康上の心配がある場合、また体重管理について不安がある時は、自己判断で食事を減らさず、保護者・指導者や医師にご相談ください。
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