こんにちは、知弘です。
前回のおさらい
前回は、食べたタンパク質が「分解→吸収→組み立て直し」で筋肉になること、そして練習後は体が材料を求める時間だから「練習後の補食」と「3食に分ける」が大切なこと、を一緒に見てきました。
前回の最後に、「次回は実践編」と予告しました。しくみは分かった。でも、いざ練習が終わってプールサイドに立つと、こう思いませんか。「結局、何を、どれくらい食べればいいの?」と。
今日は、コンビニや家にある身近なもので組める、練習後の補食の選び方を具体的に見ていきます。むずかしいルールは要りません。大事なのは、たった一つの考え方だけです。
この記事で分かること
- 練習後の補食を選ぶ、たった一つの軸(ペアで考える)
- すぐマネできる「補食の組み合わせ」の具体例
- 1日のどこで補食をはさむかのイメージ
- 食欲がわかない日でも続けるための工夫
選び方の軸はひとつ。「主食+タンパク源」のペア
あれこれ覚える前に、これだけ押さえてください。練習後の補食は、「主食(エネルギー)」と「タンパク源(修復の材料)」をペアにする——これが基本です。泳いで使ったエネルギーを戻しながら、壊れた筋肉を直す材料も届ける。両方を一度に渡すイメージです。
【ここに画像①「練習後の補食」を挿入】
たとえば、おにぎりに牛乳。バナナにヨーグルト。サンドイッチに牛乳。どれも「主食+タンパク源」のペアになっています。おにぎり”だけ”、バナナ”だけ”より、そこに乳製品をひとつ足すだけで、材料がぐっとそろいやすくなる。コンビニでも、この組み合わせなら迷いません。
細かいグラム数は、今は覚えなくて大丈夫です。それより、自分のお気に入りの「定番ペア」を2〜3個持っておくこと。そうすれば、疲れて頭が回らない練習後でも、迷わず手が伸びます。
1日のどこで摂る? 練習の「後」をつなぐ
前回、「体はアミノ酸を貯めておけない」という話をしました。だからこそ、食事と食事のあいだ、とくに練習で材料を使ったあとに、補食で“空白”を埋めるイメージが活きてきます。
【ここに画像②「1日のタイミング」を挿入】
朝練があるなら、終わったあとに学校へ向かう前のひと口。午後練のあとは、夕食までのあいだに補食をひとつ。こうして練習の”後”をつないでおくと、1日を通して材料が途切れません。夕食でしっかり食べるのはもちろん大事ですが、それだけだと、いちばん直したい練習直後に手元が空っぽ、ということが起きてしまうのです。
といっても、毎回お腹いっぱい食べる必要はありません。練習後に入れるのは”ひと口”からでいい。ゼロと、ひと口とでは、体にとって大きな差になります。
「手軽さ」と「のどの通りやすさ」も選ぶ基準
もう一つ、補食を選ぶときに見てほしい軸があります。それは、「バッグに入れて持ち運べるか」「疲れていてものどを通るか」。どんなに理想的な組み合わせでも、用意がめんどうだったり、疲れて食べられなかったりすれば、続きません。
【ここに画像③「補食の選び方」を挿入】
常温で持ち運べるおにぎりやバナナ、カステラ。さっぱりして食べやすいヨーグルトや牛乳。ハードな練習のあとで食欲がわかないときは、無理に固形物をかき込むより、飲むヨーグルトや牛乳のような”のどを通るもの”から始めるのも一つの手です。「ペアで・持ち運べて・のどを通る」——この3つを頭の片隅に置いておけば、自分に合う補食が見つけやすくなります。
結局いちばん強いのは「続けている選手」
ここまで選び方を語ってきて、最後にひっくり返すようですが、正直に言います。完璧な補食を選ぶことより、ずっと大事なことがあります。それは、続けていること。私がこれまで見てきた中で、補食をいちばん味方につけていたのは、栄養に詳しい選手ではなく、「練習バッグにいつも何か一つ入っている」選手でした。中身はおにぎりでも、バナナでも、菓子パンと牛乳でもいい。”ゼロにしない”が習慣になっている選手は、強い。理屈は、続けているうちに後からついてきます。
白状すると、私もここは迷い続けている
偉そうに選び方を並べましたが、私自身、いまも答えを探している部分があります。二部練の日、朝練と午後練のあいだで、どう補食を散らすのがいちばんラクで続くのか。練習がきつすぎて、どうしても何も入らない選手に、何をどう渡せばいいのか。こればかりは、選手それぞれの胃の強さや、その日の疲れ具合で変わってきます。だから私は、目の前の選手に「今日、練習のあと何か食べられた?」とよく聞きます。みなさんが見つけた「これなら食べられる」という発見が、私にとっていちばんの教科書なんです。
あなたの「定番ペア」を教えてください
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に聞かせてください。
- 練習後の「自分の定番ペア」はありますか?(例:おにぎり+牛乳)
- 食欲がない日でも、これなら入る、という補食は?
- 持ち運びで困っていることや、工夫していることはありますか?
みなさんの「自分なりのやり方」が、他の選手にとっても、私にとっても大きなヒントになります。コメント欄で気軽に教えてください。
この記事で分かったこと
- 練習後の補食は「主食(エネルギー)+タンパク源」のペアで考える
- おにぎり+牛乳、バナナ+ヨーグルトなど、身近なものでOK
- 練習の”後”をつないで、1日の材料の空白をなくす
- 選ぶ基準は「ペアで・持ち運べて・のどを通る」
- 完璧な一つより、バッグにいつもある一つを続けるのが強い
選び方が分かると、練習後に迷う時間が減りますね。むずかしく考えず、まずは明日、練習バッグにおにぎりと牛乳を一つ。その小さな習慣が、次のレースのあなたを支えてくれます。
次回予告
ここまでで、ふだんの練習後の補食の選び方が見えてきました。次回はいよいよ大会編。試合に向けた数日間や当日、補給をどう組み立てるか——レースで力を出しきるための戦略を、一緒に考えていきます。
参考文献・免責事項
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準」たんぱく質の項
・文部科学省「日本食品標準成分表」
・国際スポーツ栄養学会(ISSN)ポジションスタンド/タンパク質と運動
食品に含まれるタンパク質量はおおよその目安であり、商品や調理法によって変わります。この情報は、一般的な栄養に関する知識に基づくものです。医学的な診断や治療を目的としたものではありません。食物アレルギーや健康上の心配がある場合は、医師や管理栄養士にご相談ください。


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